2008年 06月 09日 ( 1 )

メディア・リテラシーについて

マル激にもよくゲストで出ている森達也さんの『世界を信じるためのメソッド』(理論社)という本を読んだ。とても面白い内容だった。副題に「僕らの時代のメディア・リテラシー」とあるように、現在の発達したマス・メディアの時代に、そこから送られてくる情報をいかに有効に受け取るかという「メソッド(方法)」を論じたものだった。

その語り口はとても分かりやすいもので、専門的な話は何もなく、まったく予備知識がなくても「メディア」というものの本質がどこにあるかを的確に理解させてくれるものだと思った。メディアというものの代表は今ではテレビによる動画になっているが、これはたいへん分かりやすい媒体(メディア)として情報を伝える。マス・メディアそのものに分かりやすさがあるので、その危険性や本質を語るにもやはり分かりやすさがなければ多くの人には伝わらない。森さんはそのようなことを考えて、この本で書いたような語り口を使っているのだろう。

リテラシーというのは本来は「読み書き能力」のことを指した。これは印刷技術の発達によって、文字情報が多くの人に共有された時代に、情報を正しく受け取るための技術として考えられたらしい。これは、文字に書かれた情報というのが、直接体験を、いわば完全に離れた形での間接体験として受け取られるからではないかと思う。このような情報を受け取る時は、リテラシーという技術がなければ、それを正しく受け取ることが出来なくなるのだろう。

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by ksyuumei | 2008-06-09 10:10 | 雑文