2007年 02月 02日 ( 1 )

常識をひっくり返すことの楽しさ

以前に宮台真司氏が、理論活動の醍醐味として、当たり前の前提から驚くべき結論が導けることというものを語っていたことがある。誰もがよく知っている当たり前のことからは、普通は平凡なつまらないことしか導かれないように見える。しかし、本質を捉えた理論活動は、当たり前のことが覆い隠していた真理をさらけ出し、その衝撃的な面を見せてくれる。そんなときに理論活動というものの見事さを感じると言うのだった。

今まで隠されていた衝撃的な事実が暴かれるというのは、ジャーナリズムの世界では大スクープとして歴史に残るときがある。しかしそのようなことは少ないし、近代成熟期のように情報が管理されるような社会になったら、おそらくそのようなスクープはもう見られないのではないかと思う。スクープでさえも操作されるような時代が近代成熟期ではないかと思う。

専門家であればまだ隠された情報に接する機会もあるだろうが、それが衝撃的なものであればあるほど、それを発表する機会はなくなるに違いない。権力の側が望まない情報は隠され、権力の側が望む情報は、その情報の真理性を検証することなくマスコミによって大量に流されることだろう。それに対して、どの程度検証されているかと批判することは大切なことではあると思うが、今の時代にあっては批判としてはそれは弱くなってきているのを感じる。「うそも繰り返せば真実になる」というヒトラーの手法は、より洗練されて現在の時代に拡大されているのではないかと思う。

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by ksyuumei | 2007-02-02 09:57 | 歴史