カテゴリ:国際政治( 1 )

好き・嫌いの感情論ではない中国論

田中宇さんの「自衛隊機中国派遣中止を解読する」という記事は非常に興味深い面白い内容を持ったものだった。自衛隊機を中国での大地震の救援のために派遣するというのは、単純に考えるといい面と悪い面とがそれぞれ見つかる。いい面は、

・救援物資を運ぶことによって被災者にとっての利益になる。
・日本が中国のためになることをすることによって外交関係がよくなる。
・自衛隊はかつての日本の軍隊につながっている存在として、中国では悪いイメージがあったが、よいことをしてくれたということで、平和のために活動するものというよいイメージを作ることが出来る。(決して侵略を繰り返すような軍国主義のもとの軍隊ではないということを知らせる)
・自衛隊のイメージがよくなることで、日本には軍国主義の復活はないということを信じてもらえる。

というような面だろうか。また悪い面は、

・自衛隊の存在を内外に認めさせることで、日本の軍事費の増大に結びつくのではないか。
・かつての日本軍につながるイメージを復活させ、中国国内の反日感情を刺激する。

というような面だろうか。かつての左翼的な発想で考えると、自衛隊の存在そのものが軍国主義の象徴と考えられるので、民間機を送ればすむものをわざわざ自衛隊機を送るということが「軍国主義の復活」だというふうに見えてしまうかもしれない。しかし、現在の日本が、かつての軍国主義を復活させてどれだけの国益があるかといえば、それはほとんど国益にならないし、むしろマイナスの結果として損になるだろう。日本の指導者は、そのような計算が出来ないほど頭が悪いとは思えないので、悪い面に「軍国主義の復活になる」というような判断はちょっと出来ないのではないかと感じる。

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by ksyuumei | 2008-06-03 10:12 | 国際政治