カテゴリ:報道( 4 )

主張の正当性がなぜ報道されないのか?

久しぶりに論理的な観点から見て面白そうなニュースを目にした。「修正協議、自・民の溝埋まらず=農林中金の扱い焦点-金融強化法案」というものだ。このニュースは、それ自体は何でもない平凡なもののように見える。自民党と民主党が国会の議論において対立しているということを知らせるものだ。政権を巡って争っているこの2党が対立しているということはごく当然のことで、その対立の一つとして「金融強化法案」というものがあるというのがニュースに値するということなのだろう。

このニュースを見ていると、事実の報道はされているのだけれど、そこに論理性がかかわってくる問題については一切報道されていないのを感じる。事実としては「農林中央金庫と新銀行東京の取り扱いで、民主党はいずれの金融機関も資本注入の対象としていることに反対し、修正を要求。自民党は「特定の金融機関を対象外にはできない」と拒否し、合意のめどは立っていない」ということだ。事実はこの通りなのだろうが、それではどちらの主張が論理的に見て正当性があるのかという判断をしようとしたとき、このニュースでは全くその判断が出来ない。

双方がそれぞれ主張していることは、立場の違いなどから来る前提が違ってきているはずだ。そして、その前提を設ければ、論理的にはそのような結論が出てくるというものになっているだろう。もし、前提にかかわらず、「そうしたいからするのだ」という主張だったら、それは単なるエゴであり、そのようなものの公共性を誰も感じないだろう。だから、もし主張がそのようなエゴであるならば誰もその主張を支持しないだろうと思われる。

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by ksyuumei | 2008-11-01 10:49 | 報道

知られていない重要な情報の集め方

僕は、神保哲生・宮台真司両氏の「マル激トーク・オン・デマンド」で新しい情報に接することが多い。ここで接する情報を新しいと感じるのは、それが他の媒体では得られないからだ。特にマスコミのニュースでは決して流れてこないような種類の情報がここにはあふれているのを感じる。

今週のマル激は無料放送をしているので、関心のある人は聞いてみるといいと思うが、山口二郎さんをゲストに招いたその放送で、遊就館の展示が、アメリカの要請で変えられると言うことを語っていた。これは知っている人は知っているのだろうが、僕はマル激を聞いて初めて知った。

この情報が正しいというのは、神保・宮台両氏それから山口二郎さんに対する信頼感から、まず間違いはないと思ったが、インターネットで検索をして一応確かめてみた。そこでヒットした情報は次のようなものだ。

1 「遊就館 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』」

2 「【正論】元駐タイ大使・岡崎久彦 遊就館から未熟な反米史観を廃せ」

3 「靖国・遊就館 米戦略の記述変更 第二次大戦 「誤解招く表現」」

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by ksyuumei | 2006-10-02 10:23 | 報道

テレビ報道の二流性

今朝テレビのニュースを見ていたら、川崎でのマンションから男児を投げ落としたという事件の報道をしていた。容疑者として逮捕された男が、いかに理解しがたいひどい男であるかというのを分かりやすく報道していた。僕はここに二流性を感じる。

ひどい犯罪を犯したのだから、ひどい面があるのが当たり前で、そんなものは探せばいくらでも見つかるだろう。あれほどのひどい犯罪を犯さない普通の人だって、叩けば埃くらい出るのだから、犯罪を犯した人間が何もひどい面がなかったとしたら、それこそ理解不可能な出来事になってしまう。

テレビの報道は、あの事件を単純に理解するためには実に有効な報道だと思った。ひどいやつがひどい事件を起こした。犯人は、理解しがたい非人間的な男だ、そう受け止めていればかなりの人が落ち着くのではないかと思う。しかし、人々を落ち着かせたからと言って、この報道は現代社会をより深く理解するためのはまったく役に立たない。

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by ksyuumei | 2006-04-05 08:39 | 報道

「目から鱗が落ちる」情報が得られるジャーナリズム

今週配信されているマル激トーク・オン・デマンドは「第254回 [2006年2月11日] 耐震偽装の深層 安全な建物とは何なのか ゲスト:多田英之氏(日本免震研究センター代表、一級建築士」だった。これを見ると、耐震強度偽装問題で、最も重要な視点は何なのかということがよく分かる。ここでは


「一級建築士として50年以上の経験を誇る多田氏は、そもそも建物の地震に対する強度を耐震強度という画一的な尺度で測ること自体に無理があったと主張する。地震が建物に与える影響は複雑であり、また、そのようないい加減な基準に正当性を与えている建築基準法そのものに問題があると言うのだ。」


ということが語られている。この問題で重要なのは、やはりシステムの問題だったのである。宮台氏は、法律というのは、それに関わる官僚の利権を増大させる面を必ず持っていると語っていた。建築基準法に関して言えば、耐震強度という基準を作ることによって、その規制と認可という側面から官僚の利権が発生すると考えることが出来る。

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by ksyuumei | 2006-02-13 09:32 | 報道