2008年 12月 19日 ( 1 )

田母神論文の論理的考察 6

田母神俊雄氏(防衛省航空幕僚長空将)の論文「日本は侵略国家であったのか」を考察してみようと思ったそもそものきっかけは、この論文の主張に共感する人が意外に多いということだった。僕自身は論理的な弱さを感じていただけに、自分の中には共感する気持ちが生まれてこなかった。どこが共感を呼ぶ要素になっているのだろうかということを知るために考察してみようと思った。

しかし、考察を始めて見ると、論理的な面の弱さが見えてくるだけで、ここが共感する部分なのかというのが見つからなかった。自分が共感を感じられないだけに、自分の中にないものを外に発見することが難しかったのだ。

そんなことを感じていたときに、ライブドアのブログに「CCMFさんからのコメント」をもらった。これが、僕が見えなかったものを見るために非常に参考になるものだと感じた。このコメントでは


「田母神論文に対する否定的評価の典型は、「論文としては稚拙である」「学術論文の体裁をなしていない」など、テキストとしての外形を問題にする批判が、目立ちました。ただ、これは、学者の世界の中だけで通用する言い分でしょう。世の中の普通の人は、理論理屈だけでは、動かないものです。

好意的な評価としては、花岡信昭氏が「審査する側としては、田母神氏の論文はすっと素直に読むことができて、「国家や国民への思い」があふれた内容を高く評価したのだが、政治の世界や一部メディアはこれを許さなかった」と書いています。

「すっと素直に読むことができる」という花岡氏の意見に、私も同感です。これが普通の人の評価でしょう。

田母神氏の文章は、分かりやすい、いい文章だと思います。しかも、読後に、ある種の高揚感を与えます。このような文章は、書こうと思ってもなかなか書けません。

田母神氏のような軍隊や組織の頂点に立つ人には、なによりも、部下の士気を高め、やる気を引き出す能力が求められます。「感情面の「主観」的な見方が入り込む」のは、むしろ、意図的なものかもしれません。と言うのも、相手の気持ちに訴えることが重要なのですから。」


と感想が語られている。この感想は僕の中には全く生まれなかったものであり、おそらく自分では見つけることの出来ない感性だろうと思う。

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by ksyuumei | 2008-12-19 09:40 | 論理