2008年 12月 10日 ( 1 )

親族の親疎が持つ群構造

レヴィ・ストロースが発見した人類学における群構造は、婚姻の規則におけるそれが有名だが、『思想の中の数学的構造』(山下正男・著、ちくま学芸文庫)にはもう一つの群構造が紹介されている。そのこと自体は内田樹さんの著書でも何回も紹介されているので、そのような事実が観察できるということの知識としては以前から知っていたものだ。それは、親族の間の親密な関係と疎遠な関係の対に関するもので、次のように記述されていた。

1 夫婦の間が親密 ←(対立)→ 妻の兄弟の間が疎遠
2 夫婦の間が疎遠 ←(対立)→ 妻の兄弟の間が親密
3 父子(息子)の間が親密 ←(対立)→(母方の)叔父甥の間が疎遠
4 父子(息子)の間が疎遠 ←(対立)→(母方の)叔父甥の間が親密

この現象の間に群の構造を発見するのは非常に難しいと思われる。婚姻のタイプであれば、それは世代が変わることによって変化し「変換」としての面を見ることが出来る。そうすれば「変換」というものが持つ群構造を予測して、そこに群を発見できそうに思われる。しかし、上の親疎の関係は「変換」につながっているように思われない。ここに群の構造を見ることが出来ても、それが何を意味し、どのような必然性を語るかということがよく分からない。それを考えてみたいと思う。

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by ksyuumei | 2008-12-10 10:20 | 構造主義