2008年 10月 24日 ( 1 )

関数・写像の考え方とゲーデルの定理

『数学から超数学へ』(E.ナーゲル、J.R.ニューマン・著、白揚社)の第6章「写像とその応用」には、写像という考え方がゲーデルの定理の証明においてどのように役立っているか、それがいかに本質的な重要性を持っているかということが解説されている。それは次のように書かれている。


「写像の基本的特徴は、ある“対象”領域に含まれている関係の抽象的な構造が、他の“対象”(最初のものとは別な種類のものであるのが普通です)領域の間にも成立することを示す点にあります。ゲーデルがその証明を作り上げる際の刺激となったのは、まさに写像のこの特徴だったのです。もし形式化された算術体系についての複雑な超数学的言明が、ゲーデルの望んだように、この体系それ自体における算術的言明に翻訳(すなわち写像)出来るならば、超数学的証明の遂行を容易にするための重要な布石が完了したと言えます。」


写像というのは、学校数学でいえば「関数」というものと同じなのだが、「関数」が数の間の対応関係を主として語っているようなイメージだったのに対して、「写像」というのは数に限らず、対応一般をさらに抽象的に捉えようとする概念と考えればいいだろう。

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by ksyuumei | 2008-10-24 08:48 | 論理