2008年 09月 21日 ( 1 )

デカルトの偉大さ

ウィトゲンシュタインが考えたような命題の集まりである世界の全体が、どのようにして広がっていくかという過程を考察しようとして哲学史を調べている。哲学に革命的な進歩をもたらした発想は、ほとんどの場合それまで自明だと思われていたことを疑い、世界像というものを新たに作り直すことによって哲学というものを革新しているように見える。

特に、方法的懐疑というものによってすべてのものを疑い、確実な真理を求めたデカルトに関心を持って調べている。調べているいくつかの哲学史の書物の中で、入門書的な『初めての哲学史』(竹田青嗣・西研:編、有斐閣アルマ)という本の中にちょっと気になる記述があった。板倉聖宣さんは、良い入門書は根源的な問題について書いてあるので、専門書のような細かい記述を求めるのでなければ、その分野の最も大切な本質が学べるようなものが入門書の中にこそあると語っていた。内田樹さんも、入門書の中にこそ誰も扱わないような、しかも誰もが疑問に思うような大きな問題が語られているといっていた。

竹田さんと西さんのこの入門書も、板倉さんや内田さんが語る良い入門書の性格を持っているもののように感じた。これは単に、専門的な細かい知識を、ちょっと薄めて分かりやすく並べただけの入門書ではないように感じる。ここには、哲学というものに潜む根源的な問いが込められているように感じた。そこでデカルトに関する記述についてもちょっと気になるようなものが目についたというわけだ。

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by ksyuumei | 2008-09-21 11:46 | 哲学一般