2008年 09月 17日 ( 1 )

自民党政権の構造的欠陥

第388回のマル激では飯尾潤氏(政策研究大学院大学教授)をゲストに招いて、自民党政権の評価をしていた。その中で面白いと思ったのは、自民党政権には構造的な欠陥があるということだった。たとえば、自民党政権のもとでは赤字がふくらんでいくという現象が見られたのだが、それは与党というシステムの欠陥がもたらしたものであると飯尾さんは説明していた。

自民党は長期にわたって政権党だったことによって、内閣における大臣職というものが、その専門的な能力によって指名されているということになっていなかった。大臣職は、当選回数によって、その功績に報いるために与えられるものとなっていった。当然のことながら大臣になったからといって、その省庁を指導し国家全体の利益の正当性を第一の基準にして判断するなどという能力を持つ人間が大臣になるということは稀だった。結果的に、官僚をコントロールして省庁の仕事をまっとうに進める大臣ではなく、官僚にコントロールされて、その省庁の利益を代表する存在となっていった。

大臣がこのような存在になっていくことによって、実は各省庁がその力を恐れて意向を伺うような存在が、大臣ではなく「族議員」と呼ばれるようなある種の力を持った議員になっていった。この「族議員」というのは、省庁に不祥事があったときに責任をとる立場にはない。責任をとるのは大臣であり、「族議員」は、省庁に影響を与え、その決定に関与するにもかかわらず責任をとらなくてすむ。このような存在がその力を行使し、自らの望む方向に各省庁の動きをコントロールしようとすれば、国家全体の観点から考えるよりも個人のエゴからの視点で考えるようになるだろう。

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by ksyuumei | 2008-09-17 10:03 | 政治