2008年 08月 24日 ( 1 )

マルクス主義批判

僕にとってマルクス主義批判の内容は、ずっと長い間「官許マルクス主義批判」だった。それは三浦つとむさんが展開していた批判で、共産主義政党などの権威あるものが主張していた、権力からのお墨付きをもらったマルクス主義に対する批判というものだった。細かい内容には立ち入らないが、それは論理的にいえば、権威あると言われている正統的マルクス主義がいかにマルクスを「誤解」しているかという批判だった。マルクスやエンゲルスの主張に対する理解の間違いを指摘するという形での批判だった。

三浦さんはレーニンや毛沢東の弁証法に対する理解を批判していた。三浦さんには『レーニンから疑え』という著書があるけれど、当時誰もが正しいと信じて疑わなかったレーニンでさえも間違っているという批判はそれを発表するだけでもたいへんだった。三浦さんがスターリンの言語論を批判したときは、スターリンは当時の最高権威であり、言語学者でもないスターリンが語った言語に関する理論でさえも人々は正しいと信じて疑わなかったようだ。

後にスターリンはソ連でも批判されてその偶像はいっぺんに壊れた。今ではことさらスターリンが間違っているというのは声を上げて言うことではなく、ごくありふれたものとして受け止められているだろう。だが当時の雰囲気から言えば、キリスト教徒に向かってイエスが間違っていると指摘するようなものだったのではないかと思う。それは批判すること自体がけしからんことだと思われたようだ。

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by ksyuumei | 2008-08-24 14:51 | 雑文