2008年 08月 23日 ( 1 )

理解の道具としての形式論理 7

宮台真司氏の「連載第二三回:政治システムとは何か(下)」で語っている「権力反射」と「権力接続」という概念は、全体の論理構造の中ではどのような位置を占めているのだろうか。この概念を運用して、その中に含まれている意味を引き出したとき、政治システムというものを捉える理論全体ではその論理的帰結がどのような意味を持ってシステム理論というものを見させてくれるのかを考えてみたい。

政治システムというのは、そもそも政治的決定といわれているもの(民主主義体制では多数者の意志が決定される)に社会の大多数の人々が従う現象のメカニズムを説明するものだった。人間には意志の自由があるにもかかわらず、決定に反する意志を持つものは少なく、大部分が決定に従うことによって社会は安定と秩序を保つ。これはシステムとしてある種のフィードバックを繰り返すことで、その秩序を保っていると考えるのがシステムの発想だ。

権力という概念は、この人間の意志に働きかけて、決定と外れるような意志を持とうとすると、それに対して制限をするような圧力として機能するものと考えられている。というよりは、そのような現象が見られたとき、その機能を発揮するものを権力と呼んでいるといった方がいいだろうか。そうすると、システムの中のループを構成し、フィードバックの道筋を作るものが「権力反射」および「権力接続」というものの概念と考えられるだろうか。この概念から引き出せる論理的な展開は、権力というものが個々の人間存在に働きかける個別的なものとしてまず抽象されていたのだが、それを社会全体にループを広げる契機として設定できるということが概念から引き出せるのではないだろうか。

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by ksyuumei | 2008-08-23 09:55 | 宮台真司