2008年 08月 16日 ( 2 )

理解の道具としての形式論理 2

宮台真司氏の「連載第二三回:政治システムとは何か(下)」に書かれている文章を一つ一つ、論理的に理解するということを目指して細かく見ていきたいと思う。前回に続く文章で今回理解を図るのは、宮台氏の「権力の予期理論」に関係する文章だ。それは、宮台氏の説明によれば次のように語られる。


「概括すると、選好構造と予期構造の組に由来する、回避選択への圧力が存在するとき、この圧力を体験する者を服従者とする権力が存在すると見做します。」


この文章は、初めて読んだときには、何が書かれているのかさっぱりイメージがわかなかった。ここにはまず用語の難しさがある。「選好構造」「予期構造」「回避選択」という言葉が何を意味しているかを知らなければならない。上の文章は、論理としてはそれほど難しいことを語っているものではないが、この用語の難しさが理解を難しくしている。

More
[PR]
by ksyuumei | 2008-08-16 16:56 | 宮台真司

理解の道具としての形式論理 1

宮台真司氏の「連載第二三回:政治システムとは何か(下)」という「社会学入門講座」の最終回に当たる回はたいへん難しい。この内容は、宮台氏の『権力の予期理論』(勁草書房)という本の内容にも通じるもので、この本がまたとてつもなく難しい内容を持っている。

この難しさは、主としてそこで取り扱っている概念の抽象度の高さにあるのではないかと僕は感じている。あまりにも抽象度が高いので、それを思い描くイメージが頭の中に形成されない。概念が言葉の段階で止まってしまっているのを感じる。概念というのは、言葉で定義されているものを、言葉のままで記憶してもそれが運用できるようにならない。それに具体的なイメージが張り付いて、そのイメージの方がある種の変化をして、それを追いかけることによって思考が展開される。

この高度に抽象化された概念を理解するために形式論理が役立てられないかということを考えている。それはかつて大学生だった頃に、数学が語る抽象の世界のイメージをつかむのに記号論理と呼ばれる形式論理がうまく利用できたことから、数学以外の分野でも抽象度の高い理論の理解に形式論理が利用できないかと期待したいものがあるからだ。

More
[PR]
by ksyuumei | 2008-08-16 11:38 | 宮台真司