2008年 08月 01日 ( 1 )

「特定人称性/汎人称性/奪人称性」の概念

「連載第二一回:法システムとは何か?(下)」の終わりの部分で、宮台氏は、ルーマンの「法的決定手続が予期の整合的一般化」をもたらすという考えがはらんでいる問題を解決することを目的として、表題にあるような「特定人称性/汎人称性/奪人称性」という概念の説明をしている。これが、本当にそのような目的にかなってるのかということを論理的に理解してみたいと思う。

論理的に理解するということは、現象を観察して、宮台氏が主張するような事実を見つけて納得するということではない。つまり、ある事実を知ることによって「そうだなあ」というふうに思うのではないのだ。宮台氏の主張は、あくまでも論理的な流れとして、ある種の推論の帰結として提出されているという理解をすることだ。

このような論理的な理解をするには、仮言命題と呼ばれるものが大切になってくる。仮言命題こそが論理的な推論を明らかにする道具なのだ。宮台氏が大前提としている出発点となる命題が何なのか。それが仮言命題の最初の前件となるものだ。そしてその前件を持つ命題は、どのような法則性を持っているか。その法則性が、確かに仮言命題として妥当に導かれるものであれば、最初の結論は論理的に理解できる。宮台氏が語る主張の最後に当たる部分(目的とするルーマンの不備を解決するという主張)は、単純な仮言命題で導かれるものではなく、複雑な仮言命題の鎖でつながれているものだと思われる。その鎖を、一つ一つのつながりが納得できるように解きほぐして論理の飛躍を埋めることで、その論理の流れを理解しようと思う。

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by ksyuumei | 2008-08-01 11:30 | 宮台真司