2008年 07月 21日 ( 1 )

論理の展開の理解とはどういうことか

宮台氏の社会学入門講座では、毎回その前の回の復習をしてから次の回の本題に入るような展開になっている。「連載第一四回:役割とは何か?」でも「役割」の説明に入る前に、その前の回で解説した「行為」についての確認を書いている。

この確認を読んでいると、論理的な展開というものがどういうものかというのが見えてくる。宮台氏のこの講座では、社会学の基本概念を説明するのが主目的だが、それは、その概念が論理的に展開されてどのような知見をもたらすかを説明するのが本題となっている。現実に「社会」という対象に見られるような存在を観察して、ここにこのような側面が見られるという、現実の解釈を語っているのではない。基本的な概念として、このようなものを認めれば、その概念に含まれている論理的な前提から、このような結論が必ず(論理的に)導かれるという論理の展開が語られている。

このような発想で物事を考えるというのは、「モデル理論」というようなものに当たるのではないかと思う。現実を観察してそれを解釈するのではなく、現実を抽象して、末梢的だと思われるような属性を捨象し、本質的だと思われるような属性のみを持った「モデル」を設定する。そして、この「モデル」に成立する論理的関係を考察して、「モデル」の間の論理的な法則を求める。この「モデル」は、本質だけを抽象した理想的な対象なので、単純化された面がはっきり見えれば、考察しやすいものになる。

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by ksyuumei | 2008-07-21 10:20 | 宮台真司