2008年 07月 18日 ( 1 )

「社会統合」の概念

宮台真司氏が「連載第十二回:社会統合とは何か?」で解説するのは「社会統合」についてだ。これは、「社会」の「統合」について説明しているものと考えられる。この二つのうち「統合」のほうは「二つ以上のものを合わせて一つにすること」と辞書的には説明される。この言葉に特に専門的に特別な意味は含まれていないように思われる。

しかし「社会」という言葉には、その視点の違いによってさまざまな異なる見え方があるように思う。その見え方の違いによって「社会統合」の概念が違ってくるだろう。「社会」というものをどのようなものとして見るかで、その「統合」すなわち「何によって構成されているか」という、何が合わさって一つの「社会」という存在が見えているのかというイメージが違ってくるだろう。

仮説実験授業の提唱者である板倉聖宣さんが、社会科学について語るとき、社会というものの難しさは、個人の感覚がそのまま拡大して社会の法則性が予測されることがないということだと指摘している。社会は個人の延長として見通すことが出来ない。目の前に見ている事実から、ある種の判断をしても、それは特殊な側面を見ているだけで、社会全体を見ていることにならないことが多いということだ。個人に当てはまることが必ずしも社会には当てはまらない。社会を見るには、全体を把握するための道具が必要で、板倉さんはそれを「統計」というものに見ていた。

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by ksyuumei | 2008-07-18 10:17 | 宮台真司