2008年 05月 22日 ( 1 )

「東シナ海ガス田問題」における中国政府の政策への批判

マル激の238回[2005年10月14日] の放送では「まちがいだらけの東シナ海ガス田開発問題」というテーマでゲストに猪間明俊氏 (元石油資源開発取締役)を招いて議論していた。これがたいへん面白い議論で、マル激の紹介文には次のように書かれている。


「東シナ海のガス田開発をめぐる日中対立に解決の兆しが見えない。先の日中局長協議で日本側は、中国側が開発したガス田が日本が主張する権益境界線をまたいでいる可能性があるとの理由で、共同開発、地下のデータ提供、中国による開発の中止を求めている。
 しかし、石油・天然ガスの探鉱開発の実務に40年携わってきた猪間氏は、境界線については日中双方に言い分があるとしても、日本の要求は国際的基準や業界の常識からはずれたものだと懸念する。また、日本にとっては日中中間線の東側での共同開発を受け入れることが日本がこの海域に眠っているかもしれない資源を手に入れることのできる唯一の道であり 、中国が既に巨額の費用を投じているガス田にこだわればその機会を逸するとも主張する。
 なぜガス田をめぐる日中対立は続いているのか。なぜ中国側が提案する共同開発ではいけないのか。日本側が意図的に対立を長引かせている面はないのか。ナショナリズムのはけ口になる気配すら見せている東シナ海ガス田開発問題の深層を探った。」


専門家から見れば非常識な要求を日本が突きつけている理由は何だろうか。そこに戦略的な合理性はあるのか。上の紹介文からは、日本の外交姿勢が、日本の利益を損なうのではないかという懸念が語られている。もしこの外交政策の方向が合理的な思考から出てきたものでないなら、それは「煎じ詰めれば」中国に対して「けしからん」という感情で対応しているに過ぎないものと解釈できるのではないだろうか。上の文中には「ナショナリズムのはけ口になる気配すら見せている」という言葉がある。これは、嫌いな中国を非難して貶めることで溜飲を下げるということにならないだろうか。もしそうであれば、好き・嫌いで外交政策を考えていることになるのではないかと思う。

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by ksyuumei | 2008-05-22 10:22 | 雑文