2008年 05月 10日 ( 1 )

論理解明のためのウィトゲンシュタインの関数

野矢茂樹さんが紹介するウィトゲンシュタインの関数の具体例を通じて、その関数概念の把握と、それがどのようにして論理構造の解明に役立てられるのかを考えてみたい。野矢さんは、概念理解の目的のために非常に単純な世界を設定する。名として設定されているのは次の6つの言葉だけとする。

 「ポチ」 「ミケ」 「富士山」 「白い」 「走る」 「噴火する」

この単純な世界では、これら6つの言葉を用いて表現されるものだけが実現可能な「事態」となる。単純化するために日本語の助詞も省略して、二つの名の結びつきだけで表現を考える。たとえば

 「ポチ」-「白い」

というなの配列によって、「ポチ」という個体が「白い」という属性を持っていることを表す。現実に「ポチ」(これはたぶん犬の名前だろう)が「白い」ならば、この「事態」は「事実」として、この世界に実現されているものになる。このとき、言語の配列として

 「ポチ」-「噴火する」

というものも形式的には作ることが出来るが、「ポチ」と「噴火する」という二つの名の論理形式が、このような表現を含んでいなければ、この配列による表現は、この世界では無意味だということになる。つまりこの配列は「事態」にならない。このあたりの解析をもっと厳密に行うために、野矢さんは次のような関数を作る。

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by ksyuumei | 2008-05-10 10:20 | 論理