2008年 04月 15日 ( 1 )

パラドックスとは何か

パラドックスという言葉は辞書的に解釈すれば、逆理ということになり、理に反することを主張していると受け取られるような言説を指す。語源的にもパラドックスは、通説(ドクサ)に反する(パラ)というギリシア語からきているらしい。このような曖昧な定義にかなうような現象は現実にたくさん見られることだろう。

たとえば今は幼児教育が盛んな時代だが、小さいころから習わせておかなければ、大きくなってから教育するのでは遅すぎるという「通説」がある。しかし一方では、小さい頃に神童と呼ばれていた子どもも、大人になってただの人になることがむしろ多い。大器晩成という現象もたくさんある。これは、素質と才能だけでトップを取れる事柄というのは、どちらかといえば単純で簡単なことが多いので、そのような分野であれば他の子どもが経験していないことをいち早くすることによって、小さい頃に神童と呼ばれるような輝きを示すことができるということに過ぎないのだろうと思う。本当に難しい偉大なことというのは、それなりの経験をつんで訓練しない限り本当の実力が身につかないということだろうと思う。

このような現象を、辞書的な意味を適用して「幼児教育のパラドックス」と呼ぶことも出来るだろう。通説に反して、小さい頃から教育をしなくても大器晩成の偉大な人物が生まれるなら、「ドクサ」に「反した」事柄が生まれたと言っていいからだ。だが、このようなパラドックスは、論理としてはそれほど深刻なものをもたらさない。それは、単に通説が間違っていたからだという解釈をすることが出来るからだ。

More
[PR]
by ksyuumei | 2008-04-15 10:12 | 論理