2008年 03月 07日 ( 1 )

論理トレーニング 21 (議論の組み立て)

次の課題問題は以下のものである。


問5 次の文章において、その主題、問題、主張を、それぞれまとめよ。(必ずしも問題文からの抜き書きではなく、自分で的確にまとめよ。)
「不妊は病気だろうか。いま、妻の側に原因がありそうな場合を考えてみよう。最近では、医学の発達によってそうした不妊の理由が明らかにされてきている。たとえば、卵巣から子宮に卵子を送り出す卵管に問題のあることも多い。しかし、ある女性の不妊の原因がそのように突き止められたとき、それでその女性が病気だと言えるだろうか。確かに妻は一度は子どもを生むのが「普通」であるかもしれない。しかし、子供を産まないからといって、それだけで彼女たちを病気だと考える人はいないし、彼女たちも自分が病気だなどと思わない。その女性の卵管に「異常」があるというにしても、だからといってその女性が病気ということにはならない。自分には子どもがなくてもよいと思い、いままで通り充実した生活を送っていくとすれば、その女性はしごく健康というべきである。しかし、その女性がどうしても自分の子どもが欲しいと思い、手術を受けようとしたとき、その女性は「不妊症」という病気を引き受けたと言えるだろう。」


この問題は、「問題」の指摘は比較的易しいのではないだろうか。冒頭に「不妊は病気だろうか」と,疑問を提出する形で語られているからだ。これが「問題」の提出だと分かれば、「主張」はこれに答える形で語られており、もし肯定か否定かどちらかで答えるとしたら。「病気だ」あるいは「病気ではない」という答になる。

このような観点で文章を読み進めると、この「問題」のすぐあとには、「病気ではない」という否定的な答が書かれている。だが、もっと先を読み進めると、「病気だ」という肯定的な答えも見られる。いったいどちらだろうと迷うかもしれないが、これは、ある条件の下では「病気ではない」と言え、他の条件の下では「病気だ」と言えるという、条件を分けた考察になっている。つまり、病気であるかないかという「問題」に対して、弁証法的に考察して、弁証法的な解答をしていると考えられる。

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by ksyuumei | 2008-03-07 10:18 | 論理