2008年 03月 02日 ( 1 )

論理トレーニング 16 (議論の組み立て)

論理トレーニングの次の例題は以下のものである。


例題3 次の文章を読んで、問に答えよ。

1 考えてみると、私たちの翻訳語というのは、ずいぶん奇妙な言葉である。
2 その翻訳語自体の意味は、むしろ乏しいことが多い。しかし、
3 それ自体に意味が乏しいからこそ、どんな異質な原語にも対応できる。
4 その対置された原語の持つ意味が、その意味とされるのである。たとえば、
5 society を「社会」と置き換える。
6 「社会」という言葉は、もともと society の翻訳用に作られた言葉である。
7 「社」や「会」は漢字であり、漢字の熟語としても「社会」という言葉はないわけではない。しかし、
8 「社」や「会」の意味から「社会」の意味を考えても無駄である。
9 「社会」の意味はもっぱら sociey にかかっている。
10 「社会」は、society とまったく意味が一致する言葉である、と普通は考えられている。
 しかし、
11 それは、日本人の一大発明であった。
12 明治の始め、圧倒的に優越したヨーロッパ文明に直面したとき、私たちの先人たちは、先進文明の言葉をそのままの形で飲み込んでしまわずに、何とか日本語の形に変えて受け止めようとした。
13 その結果、中国渡来の言葉を利用し、しかも、
14 変質させ、もう一つ別の言葉の層を造りだしていったのである。

問 上の文章に関する次の文章の空欄(a)~(g)に、適当な語句ないし文番号を入れよ。

 文章全体から二つの主張(a)と(b)を取り出し、全体を、主張a及びそれに対する解説ないし根拠の部分と、主張b及びそれに対する解説ないし根拠の部分として捉えたい。そのとき、主張aに対する(c)になっているのは(d)の部分であり、主張bに対する(e)になっているのは(f)の部分である。そして、主張aと主張bの接続関係は(g)である。


この問題は、野矢さんが語る次の指摘を元にして考察する。


「議論の基本は、必要に応じて解説や根拠を伴った主張を、付加か転換の形でつなげていくこと、ここにある。」

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by ksyuumei | 2008-03-02 11:05 | 論理