2008年 02月 26日 ( 1 )

論理トレーニング 14 (議論の組み立て)

議論の組み立ての訓練として提出されている問題を考えてみよう。まずは例題として出されている次の問題だ。


例題1 次の文章をより論理的に明確になるように接続関係を明示して書き直せ。
「現在の金融引き締め政策は、海外諸国の好況に支えられた輸出の伸びから貿易収支の好転をもたらしたが、中小企業倒産の異常な増加や株式市場の危機などを招き、産業界からは引き締め緩和の要望が高まっている。」


この例題の文章は、野矢さんによれば、このままでも必ずしも意味が分かりにくいということはないと指摘されている。しかし、それはこの文章が表現する内容をあらかじめ知っているからそういうことが言えるのだということも指摘されている。もし、この内容に対して、そこで使われている用語を知らなかったり、現実のこの状況がうまくイメージできないと、とたんにその内容が読み取りにくくなる。そのような相手に対しても、論理構造は見えてくるように工夫するのが適切な接続詞の使用になる。すでにこの内容を理解した相手に確認のために問いかけるのではなく、初めてこのようなことを考える人間が、その論理的内容を理解する助けになるように書き換えよというのがこの問題のトレーニングになるだろう。

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by ksyuumei | 2008-02-26 10:22 | 論理