2008年 02月 18日 ( 1 )

論理トレーニング 9 (接続の構造)

さて、前回積み残した問題の解答を考えてみよう。問題は次のものだ。


問2 次の文章を読んで問に答えよ。
「優秀な技術は、もちろん販売を成功させるための一つの要素ではあるが、その寄与する程度を過大に評価してはならない。技術の独占は意外と長続きしないのである。むしろ、

1 販売力の伴わない技術は、かえって経営を危うくする。
2 どんなに素晴らしい製品も、それが一度発表されたということは、技術的な可能性が証明されたということであり、やがては必ず真似されるということである。だから、
3 もし販売力が弱体なら着想を他人に教えただけのことになって、その製品のウマ味はすべて競争相手がモノにするだろう。

そして、この例は実に多いのである。
ここに我が国でも有数の製薬会社がある。その会社では新製品を他社に先駆けて出すということは滅多にしない。その代わり他社が発売すると、販売方法、その製品の売れ行き、購買層などを徹底的に調べる。このデータはおそらく発売した当の会社よりも遙かに詳しいであろう。そしてよいとなったら、直ちに全力を挙げてスタートし、会社の販売力にものをいわせて数ヶ月のうちに猛然と追い抜き、やがて皆が気がついてみると、トップ・メーカーとなっていたというやり方をしている。

4 このような方法は、ある意味できわめて合理的である。というのは、
5 全く新規な製品を出すときは、市場がそれをどう受け取るか、信頼度の高い予測をすることは難しい。だから、
6 このように計画的に他社の後手に回れば、相手が一つの市場実験をしてくれて、データが有り難くいただけるわけである。しかも、
7 そのデータは再現性がはなはだよい。したがって、
8 当たるかどうか分からない新製品を他に先んじて出すことに比べれば、失敗の危険性を最も小さくできるわけである。

この方法は販売力に十分の自信があるときには、利口な方法ということができよう。」

(1)1~3の接続構造を記号と番号を用いて図示せよ。
(2)4~8の接続構造を記号と番号を用いて図示せよ。
(3)下線部の「この方法」の内容を述べよ。


この(2)の解答が、野矢さんの本では

    ((5→6)+(7+8))→4

となっていた。これは、7と8のつながり方がちょっと違うのではないかという感じを僕は抱いている。単なる付加ではなく、「したがって」でつながれている、論理的な帰結を感じるような内容の関連があるように感じる。失敗の危険性を小さくできるのは、「再現性がよい」ことから導かれるように思う。

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by ksyuumei | 2008-02-18 10:10 | 論理