2008年 02月 14日 ( 1 )

論理トレーニング 7 (接続の構造)

接続の構造は、野矢さんの解答を見ても、それが正しいと確信するのに苦労するところがある。全体の構造というのは、単に部分である言葉(接続詞)だけを見ていても分からないところがあり、文脈というものを読み取る必要があるからだろう。この文脈というやつは、いつでも勘違いしてしまう可能性がある。何らかの先入観があって文章を読むときは、そこに書かれていない事柄を前提にして読んでしまうので、表現された論理以上のものを論理的に読み取ってしまうのではないかと思う。野矢さんが、その構造を解析するように求める問題を見てみよう。


例題3
「1 語の意味とは、単なる定義的意味ではない。たとえば、
 2 「独身」という語は、「結婚していない成人」と定義される。しかし、
 3 この定義に当てはまるにもかかわらず、同棲しているゲイのカップルやターザンやローマ法王などを「独身」と呼べば、「それはおかしい」と思うだろう。
 4 この語は、「結婚及びその適齢期に関して一定の期待がある社会」という文脈でなければ、意味をなさないからである。つまり、
 5 この語は、定義を知るだけでなく、その語が用いられる文脈をも知らなければ、使用できないのである。」


それぞれの主張を接続詞で関係づけると次のようになる。

  1 たとえば 2
  2 しかし  3
  3(なぜなら)4 だから
  4 つまり  5

3と4の間には、問題文には接続詞が使われていないが、「意味をなさないからである」という言い方から、接続関係は「なぜなら」という語を使って表現されると解釈した。この接続関係がどの範囲まで及ぶかというのに答えるのが、文章全体の論理構造、すなわち接続構造を解析することになる。

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by ksyuumei | 2008-02-14 10:14 | 論理