2008年 02月 07日 ( 1 )

論理トレーニング 3 (接続詞の選択)

さて、接続詞を選択する野矢さんの次の問題は以下のようなものだ。


問1-3
「地球を周回している宇宙船の中では無重量状態であり、それゆえ「軽くなった空気が上昇する」とか「重い空気が下がる」ということはない。
   <しかも/したがって>、
宇宙船の中でおならをしても、すぐには臭わないという。ただし、ガスが濃いまま漂っているので、それが鼻のところに来ると、臭い。」


この問題は、「しかも」と「したがって」にかなり顕著な違いがあるので分かりやすい。「しかも」の場合は、最初の言明を補強するような効果がある。野矢さんは、その言明から論理的に帰結されるであろう事柄を予想して、その予想をさらに補強したいときに「しかも」を使うという解説をしている。次のような場合だ。


<ある料理屋で、「この店はまずい、しかも高い」というようなことを言ったとき、その後に「だから入るのはよそう」という言葉が続きそうになる。この「よそう」という判断を導く理由として、まず「まずい」ということがあり、さらにその上「高い」という理由を補強して「よそう」という判断を強める効果を「しかも」という接続詞が持っている。>


問題の文章では、最初の主張で、空気の無重量状態でそれが「動くことはない」ということが語られている。接続詞の後の主張では、それが臭うという状況が語られている。すぐには臭わないが、臭えば臭いという言明だ。さて、この二つの言明が、ある共通の判断を補強しているというのは想像しにくい。

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by ksyuumei | 2008-02-07 10:19 | 論理