2007年 09月 06日 ( 1 )

小室直樹氏が語る資本主義の法則性

小室直樹氏が『資本主義原論』(東洋経済新報社)という本で、資本主義に関する法則性を語っている。これは、今まで考えてきた三段階論的な意味での法則性とややニュアンスが違うのを感じる。この違いをちょっと考えてみたいと思う。

小室氏は、見出しとしてもそのものズバリの「経済には法則がある」という第一章の文章で、「市場には法則がある」ということでこの法則性を語っている。今まで考えてきた法則性は、具体的な現実存在の属性として観察できるものを出発点として、現象論的段階から実体論的段階を経て本質論的段階に発展していくというものを見てきた。法則性としては、具体的に対象がどうなるかということを語るものだった。

しかしここで小室氏が語る法則性は、具体的な存在がどうなるかということを語るものではない。むしろ具体性が捨象されて、法則性そのものが「存在する」か「存在しない」かということを語るものになっている。対象に関する法則性ではなく、法則性そのものに対する言及になっていて、「メタ法則性」とでも言いたくなるような一段高い視点からの法則性の捉え方になっている。

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by ksyuumei | 2007-09-06 09:54 | 論理