2007年 06月 28日 ( 1 )

不確定性原理と重ね合わせのたとえ話 2

『量子力学の基本原理』(デヴィッド・Z・アルバート著、日本評論社)という本では、不確定性原理の説明のために、電子の属性として色と硬さというものを使っている。色と硬さという属性を観察の結果として確定しようというのだが、この二つが「同時に」確定することができないというたとえ話で、どちらか一方が確定できないということに不確定性原理の本質を見る説明をしている。

これは、実際に色と硬さを観測して、それが観察の結果として確定できなかったことからそう判断するという説明をしているのではない。色と硬さというのは、仮に設定した属性であって、だからこそこの説明はたとえ話として受け止めなければならない。たとえ話としてはどんな属性を設定してもいいのだが、単純化するためにこの二つが選ばれたというように僕は感じた。

このたとえ話を、色と硬さという現実の具体的な属性からイメージすると、それが「同時」には確定しないということの理解が難しくなる。現実にはそのようには思えないからだ。電子の世界のことを語っているのでそうなのかも知れないと感じたりするかもしれないが、これはあくまでもたとえであって、いわば「ネタ」の話であって、これを「ベタ」にそうだというように受け取るとやはり理解を間違えるだろう。

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by ksyuumei | 2007-06-28 09:46 | 論理