2007年 06月 27日 ( 1 )

不確定性原理と重ね合わせのたとえ話 1

不確定性原理と重ね合わせというのは、量子力学においてはその発想の中心ともなる重要な概念ではないかと思う。この概念が非常に難しいのは、それが常識的な発想に反して、このようなイメージに従うはずという「はず」が成立しないことだ。このように難しい概念の理解に関しては、常識と抽象の橋渡しをする「比喩」あるいは「たとえ話」を利用するということがある。

これが直感的につかみやすく、しかも適切な捨象を助けるものになっていれば、教育的にはよいシェーマとして働くことになる。不確定性原理と重ねあわせに関しては、なかなかいいたとえが見つからなかったのだが、『量子力学の基本原理』(デヴィッド・Z・アルバート著、日本評論社)という本に面白いたとえ話を見つけた。これは、必ずしも分かりやすいとはいえないものの、非常に面白さを感じたものだ。

著者は、物理学の研究出身なのだが、この著書を書いた時点では現代物理学の哲学的諸問題を専門としていると紹介されている。つまり、量子力学に対して、物理的な意味での解説をしているのではなく、その哲学的な意味を説明しようとしているたとえになっている。ここに面白さを感じた。この哲学的意味を、形式論理を通じて理解することによって、その発想の仕組みというものを発見してみたいと思う。

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by ksyuumei | 2007-06-27 10:22 | 論理