2007年 03月 01日 ( 1 )

「疎外」が生む問題に対するマルクスの解決

「疎外」という現象は、人間が作り出したものであるにもかかわらず、人間のコントロールの範囲を越えてしまって、それが独自に活動してしまうことによってさまざまな問題を生じるようになる。これをどう解決するかということを考えるのに、とても分かりやすい比喩を大塚久雄さんは『社会科学の方法』の中で語っている。群集のなだれのような動きというものを考えて、これに翻弄されずに治めるにはどうしたらいいかを考えることで、その他の社会現象についてもそれをコントロールする方法というものを比喩的に考えている。

初詣に有名な神社などに行くと、大勢の人が流れるように動いているのを見ることができる。この流れに沿って歩いているときはいいのだが、これに逆らって違う方向へ行こうとするとかなりたいへんだ。これは多くの人が経験しているだろう。そのような状況のときに、ちょっとしたパニック状態が起こって、その群集がいっせいに、ランダムに動き始めようとするとたいていは自分の意志と違う方向に引きずられていってしまう。かなり危険な状況になり、問題が発生したと言っていいだろう。

この問題を解決するにはどうしたらいいのだろうか。群集のランダムな動きを秩序あるものにするにはどうしたらいいか。この解決方法について、大塚さんは、個別的な方法と集団的な方法と二つの方法を考えている。

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by ksyuumei | 2007-03-01 10:02 | 雑文