2007年 01月 30日 ( 1 )

歴史の本質を理解するための「よい先入観」

図書館で小林良彰さんの『複眼の時代』(ソーテック社)という本を借りた。これは昭和51年(西暦1976年)に出版されたものだが、今読んでも新鮮さを感じるすごい本だと思った。この時代にこれだけの本を書いていたのに、板倉さんが小林さんを知ったのは1985年のことだった。ここにかかれている小林さんの主張も、ほぼ板倉さんのものと重なるように思えるのに、板倉さんの目にとまることがなかったのだ。

小林さんの知名度はそのくらいこの当時は低かったのではないかと思う。小林さんは、時代の先を行き過ぎていたのではないかと感じる。この当時に正当な評価を得るには、その主張があまりにラジカルでありすぎたのではないだろうか。そして、今でもそれほど有名になっているようには見えない。小林さんの主張がごく当たり前のようになっているとは思えないのだ。

しかし僕には、小林さんが言うことのほうが本当だという確信のようなものを感じる。これはいったいどこからくるものなのだろうか。かつて「新しい歴史教科書を作る会」では、歴史は物語であって科学ではないと主張した。そのように考えている人は今でもかなりいるのではないだろうか。歴史は立場や国によって違うのが当たり前で、誰もが賛成するような事柄にはあまり価値あることはないと考えているほうが主流なのではないだろうか。

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by ksyuumei | 2007-01-30 10:29 | 方法論