2007年 01月 28日 ( 1 )

「よい先入観」とは

仮説実験授業の提唱者の板倉聖宣さんに『近現代史の考え方』(仮説社)という本がある。この中に「明治維新とフランス革命」という文章がある。ここで主張されているのは、「明治維新とフランス革命とは基本的に同一の革命であって、フランス革命は完全だったが明治維新は不完全だなどとはいえない。もし明治維新がブルジョア革命として不完全だというなら、フランス革命もそうだ」というものだ。

板倉さんは、世界史の授業を科学的に考えるにはフランス革命を教えるといいと考えていたそうだ。しかし、フランス革命について「フランス革命の結果、フランスの社会はどう変わったか」ということがはっきりと書いてある本がなかったそうだ。フランス革命は、民主主義へ至る革命として知られているが、恐怖政治をもたらしたり、その後王政復古があったりと、何が革命なのか、何がその成果なのかがわかりにくいというのだ。

それに比べると明治維新は、日本の出来事ということもあるが、それまでの何が否定され、何が新しく興ってきたかというのが分かりやすい。しかし明治維新は、その中で民衆の活躍という場面が見つからないので、何か革命らしくないように見える人もいるようだが、これを革命と呼ばなくて何を革命だというのだろうかというのが板倉さんの感想だったようだ。

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by ksyuumei | 2007-01-28 18:45 | 方法論