2006年 12月 26日 ( 1 )

成熟社会にふさわしい教育とは

宮台真司氏によれば、現在の日本は近代成熟期になった成熟社会だという。近代成熟期に入る前は、近代過渡期と呼ばれ、ここでは「急激な重化学工業化と都市化の時代」が特徴で、「国民はみな仲間だ」という国民意識が支配していたという社会構造を持っていた。この近代過渡期が終わり、近代成熟期を迎えたと言うことは、社会の構造が変わったと言うことを意味し、その構造に合わせて意識を変え、教育を変えていかなければ社会の秩序というものが保てなくなると言う恐れが出てくる。

自民党が提出した教育基本法「改正」案の背景には、戦後の民主主義教育が教育を荒廃させ、日本社会を悪くさせたという思いがあるようだ。そして、それを支えた諸悪の根元が日教組であり、日教組の支えになったのが教育基本法であると言うことで、これを変えることが自民党保守層の悲願であったと言われている。

しかし、何かが悪くて教育が荒廃したと言うよりも、近代過渡期から近代成熟期へ向かった社会の変化に対して、教育の方がその変化に付いていけなかったことが結果的に荒廃を招いたと理解する方が正しいのではないかと思う。なぜなら、近代過渡期における日本の経済成長などを見ると、その時代においては日本の教育は時代に合った人材を生み出しており、少しも荒廃を生んでいないように見えるからだ。

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by ksyuumei | 2006-12-26 09:40 | 教育