2006年 12月 15日 ( 1 )

実りのない論争

仲正昌樹さんの『ネット時代の反論述』(文春新書)は、「理不尽な言いがかり」に対して「反論」するテクニックを教えると言うことを謳っている。これは「理不尽」なのであるから無視して放っておくのが一番いいのだが、気持ちはむかつくし、何か溜飲を下げてすっきりさせたいと言うときに使うと便利なテクニックだと言うことで紹介されている。

そのテクニックは3つあり、次のように語っている。

1 見せかけの論争
 (相手に語りかけるのではなく、ひたすら味方にだけ語りかけ、味方が自分を正しいと思い、相手を間違っていると思えば成功)
2 「相手」をちゃんと見てする論争
 (論理に従って、自分の正しさを証明する論争。これには様々な準備が必要)
3 とにかく相手を潰すための論争
 (自分がむかついた分以上に相手に不快感を与えて、相手がへこむような結果のみを求める。とにかく相手にストレスを与えれば成功)

この3つのテクニックのうち、1と3は、およそ教養がある人間だったらとりたくない選択肢だ。それはたとえ成功したとしても、1の場合は自分のイメージをニセモノにしてしまうし、3の場合は自分自身が「理不尽な言いがかり」をつけた奴以上にイヤな奴だと言うことを示してしまう。

More
[PR]
by ksyuumei | 2006-12-15 09:43 | 論理