2006年 10月 17日 ( 1 )

抽象概念としての「秩序」と現実の「秩序」

宮台真司氏の「連載第四回:秩序とは何か?」に書かれている「秩序」という概念の理解に努めてみようと思う。ここで説明されているのは抽象概念としての「秩序」である。具体的な、日常生活の中で見られる「秩序」という現象の説明ではない。具体的な「秩序」現象から、具体的な要素をいくつか捨象して、その本質だと思われる部分を抽象して作り上げた概念だ。

具体的な対象は、実際にイメージを浮かべやすいので分かりやすい。だが、そのイメージの中にある種の価値観が入り込むと、その価値観という視点からの判断が入り込むために、人によって判断が違ってきてしまう恐れがある。そこに秩序があるのかないのかという判断が、秩序があるということが良いことであるという価値観を持っていると、それが良いことのように見えないと「秩序がない」という判断をするようになるだろう。

価値観というのは、どれが正しいという決定が出来ないものだ。だから、それを基礎にして判断をすれば、その判断からは客観性が失われる。学術用語として抽象的な概念を作るのは、その概念を基にした判断に客観性を持たせるためである。つまり、誰が判断しても同じ判断になるような定義を作るために抽象化をする。

More
[PR]
by ksyuumei | 2006-10-17 09:45 | 雑文