2006年 07月 11日 ( 1 )

真理とは何か

かつて数学少年だった頃、何故に数学だけにそれだけの愛着を感じたのかを考えてみると、数学だけが確かな真理を教えてくれると感じていたような気がする。数学以外の知識は、それが正しいものであるかを自分で判断することが出来そうになかった。教師の言うことをそのまま受け入れるしかないような知識を教えられているような感じがしていた。

英単語の意味が何であるかを自分で発見することは出来ない。たとえ教師に習わなくても辞書に書いてあることを信じるしかない。知識として与えられることは、元をたどると信頼性の高いものを結局は信じるしかないというふうに感じていた。だが数学だけは、教師に習うことがなくても、自分で、その考えたことが正しいかどうかを判断することが出来る唯一のものだった。

僕は知識をそのまま信じることが出来ない人間だったので丸暗記というものが出来なかった。人に何かを習うと言うことが恐ろしく下手な生徒になっていた。仕方がないのでほとんどすべてのことを独学で勉強することになった。大学の数学科へ進んだが、講義を聞いているのは自分で理解出来る範囲までで、理解出来ない事柄に話が及ぶようになると、自分で参考書を開いて勉強し直すようになった。だから、僕は学生でいた間はノートの類は一切取ったことがなかった。分かる間は話を聞くことに集中していたかったし、分からなくなってからはノートを取るよりも参考書で勉強した方がいいと思ったからだ。

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by ksyuumei | 2006-07-11 09:55 | 論理