2006年 06月 13日 ( 1 )

二項対立の図式について

昨日本屋で見つけた仲正昌樹さんの『分かりやすさの罠』(ちくま新書)という本が面白い。まだ最初の部分しか読んでいないのだが、二項対立というキーワードで世の中の現象を見ていくと、いろいろとその意味が分かってくるようなことが多いのではないかと感じさせてくれた部分が特に面白いと感じた。二項対立というメガネで眺めてみると、今まで見えなかったものが見えてくるという感じだ。

二項対立というのは、ある主張とその正反対のものを提出して、どちらに賛成かというものを問うものだ。ある主張に対して賛成か反対かを問うというものになる。ちょっと前の話題でいえば、郵政民営化に対して賛成か反対か、というようなものがあった。今のことでいえば、共謀罪に対して賛成か反対か、というものや教育基本法の「改正」に対して賛成か反対かというような二項対立があるだろうと思う。

二項対立というのは物事を単純化して分かりやすくする。郵政民営化に対して賛成するなら、「改革賛成派」であり、それに反対するなら今までの既得権益を守る「守旧派」だという理解を人々に迫る。これが正しいものであるなら、この二項対立は実に分かりやすい論理になる。どちらかが正しいものであり、どちらかが否定されるのなら、形式論理的には「排中律」と「矛盾律」が成り立つというすっきりした世界が現れる。

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by ksyuumei | 2006-06-13 10:47 | 雑文