2006年 05月 30日 ( 1 )

凶悪犯罪者に対する偏見

今週配信されているマル激には安田好弘弁護士がゲストで出ている。タイトルは「私が重大犯罪の被告を弁護しなければならない理由」となっている。これを聞いて思うことは、我々が凶悪犯罪の報道から、いかにしてその犯罪を犯した人間に対して極悪人という偏見を抱くかということだ。もう少し正確に言うと、犯人であるかどうかがまだ決定していない被疑者に対してでさえ、マスコミの報道から大きな憎しみを抱いてしまうという偏見が育っていく過程というものがもっとも心に残ったものだった。

安田弁護士は、山口県光市の事件の弁護を引き受けた際、上告審弁論に欠席したことが、裁判を遅らせる意図だったのではないかということでバッシングを浴びていた。ほとんどのマスコミのニュースがそうだったし、個人のブログでも非難する論調の文章が目立っていた。しかし、冷静になってこの事件を見れば、このような感情的な反応は偏見から生まれるものではないかと考えてみなければならないのではないだろうか。

安田弁護士によれば、この事件の鑑定書を詳しく見てみると、検察側が事件の描写をする際に意図的に凶悪性を増すような表現をしているところが見られるという。明らかに鑑定書が語る事実に反するような描写が見られるというのだ。それを具体的に書くのはためらいがあるが、例えば子どもを床にたたきつけたという描写が被告人の残虐性を示すものとして語られている。しかし、そのような行為をしたのなら、鑑定書にはその時の傷がはっきりと書かれていなければならないのに、そのようなことが書かれていないという。

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by ksyuumei | 2006-05-30 09:34 | 雑文