2006年 04月 30日 ( 2 )

凶悪犯に対し、感情抜きの論理的考察が出来るか

すでに故人となったが、大分県中津市の作家・松下竜一さんに『汝を子に迎えん』(河出書房新社)という本がある。松下さんは、ノンフィクションの作品をたくさん残している人で、これは、ある殺人犯を養子として迎えた牧師夫妻を追いかけたノンフィクションだった。

この殺人犯が起こした犯罪が、先日報道された山口県光市の事件にそっくりだったので、僕は一瞬、その事件のことではないかと錯覚してしまったのだが、松下さんが報告している事件は1985年の事件だった。それは当時の12月6日の朝日新聞で次のように報道されていたらしい。

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by ksyuumei | 2006-04-30 21:43 | 社会

兵法の奥義

内田樹さんの『他者と死者』(海鳥社)の「4沓を落とす人」には、「兵法の奥義」が語られている。これは、抽象的に述べれば


「欲望するものは欲望されたものに絶対的に遅れる」


と語られる。この「絶対的に遅れる」状態に相手を落とすとき、常に勝つという「兵法の奥義」を手に入れることが出来る。「絶対的に遅れる」人間は、遅れてしまった相手には絶対に勝てないのだ。

では、どうすれば相手を遅らせて、自分の方が先に行くことが出来るのだろうか。内田さんは、武術の用語で「先(せん)を取る」という言い方をしている。どうすれば「先を取る」ことが出来るのか。その技術を与えるキーワードが「欲望」というものだ。自らを「欲望されるもの」の位置に置き、相手を「欲望するもの」の位置に置くことが重要になる。

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by ksyuumei | 2006-04-30 18:20 | 内田樹