2006年 04月 11日 ( 1 )

真理の相対性について再考

数学は抽象的対象を定義して、その定義に含まれている複雑な内容を、形式論理で解きほぐしていって単純化する学問だ。いくつかの単純な公理という出発点から、形式論理だけで複雑な内容が導き出せるというのが、数学の驚くべき特性だろう。

数学には仮説実験の論理はいらない。論理の前提として認めるいくつかの公理があればいい。論証は仮説実験なしに、言葉の上でだけ進めることが出来る。数学は広義の文法であると捉えてもいいかも知れない。従って、仮説実験を経て真理を獲得する科学という意味では、数学は科学ではない。それを現実に応用するときに整合性があるかどうかという判断においては、仮説実験の論理が必要になってくると思われるので、数学の応用は科学になりうるだろうと思う。

数学に対して、科学と呼ばれるものは現実を対象にして考察を進める。自然科学であれば、人間の意志が介在しないような対象を考察して、その対象が持っている法則性を明らかにする。これは意志を介在しないので、意志と独立に存在していると考える。自然科学者が、基本的に唯物論の立場に立っているのは、対象が意志と独立に存在していると言うことを出発点にするからである。

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by ksyuumei | 2006-04-11 10:54 | 科学