2006年 03月 09日 ( 1 )

「任意性」についての考察 1  数学の場合

数学では、任意の対象を設定すると言うことをよくする。例えば偶数の2乗は偶数になる、ということを考えるとき、この偶数は「任意の偶数」として考えられている。何か特別な2とか4とかの偶数が、2乗してみたら4になったり16になったことを見て「偶数の2乗が偶数になった」と判断しているのではない。「どんな偶数」を取ってきても、2乗すれば必ず偶数になるという意味でこれを理解する。対象の偶数には「任意性」があるとしているのだ。

数学における「任意性」というのは、対象を集めた集合を考えたとき、その集合に属することが分かる対象であれば、どの対象を取ってきてもよいという「任意性」になる。これは、言語的な問題で言えば、言語によって条件付けしたものの全体を集合と考えれば、ある前提を設定することが集合を決定するなら、その前提の基での「任意性」というものを考えることが出来る。

「任意性」の前提になる集合が有限のものである場合、任意の対象に対して成立すると主張されている事柄は、実際に対象全部を調べてみればそれが正しいかどうかが分かる。「10以下の任意の偶数について」などといったときは、「2,4,6,8,10」という5つの偶数について調べれば、この前提の元での「任意性」は確認される。

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by ksyuumei | 2006-03-09 10:23 | 論理